本記事は、当社に実際に寄せられたM&A・事業承継のご相談をもとに、相談者や企業を特定できないよう、内容の一部を加工・再構成して掲載しています。相談時の課題や検討内容をご紹介するものであり、個別案件の成約や同様の結果を保証するものではありません。
土地建物を保有する製造会社のM&A・事業承継について寄せられたご相談です。
目次
工場不動産と製造事業の条件を、別の資料で示す
不動産価格と事業価値が混ざり、譲渡条件を協議しにくいというご相談です。工場を使い続ける方法と、会社・設備・顧客取引を引き継ぐ範囲を分けて整理します。
検討資料と、それぞれの確認事項
| 資料 | 確認する内容 |
|---|---|
| 土地建物の資料 | 所有関係と利用状況、検討する譲渡対象を確認する |
| 賃貸条件の比較案 | 所有を残す案なら、期間、賃料、修繕負担など未決条件を並べる |
| 設備一覧と設置状況 | 土地建物と設備の区分、移設の要否、操業継続の前提を示す |
| 事業収益と資金資料 | 工場利用の費用と製造事業の収益を分け、比較基準を記録する |
候補先との比較と、未決の条件
同業メーカーを候補として考えます。現在の工場で操業する必要性と、相手の設備・拠点で対応できる範囲を確認します。
不動産の扱いを明確にし、事業継続を優先することを希望条件に置きます。一緒に譲渡する案と別に扱う案を比較し、権利関係や税務などの個別確認は専門家へ相談する事項として残します。
引継ぎ担当と、残しておく未確認事項
不動産の管理担当と製造の現場担当を分け、引渡し・利用開始の時期を操業計画と照合します。契約が未確定の条件は、確定した譲渡範囲と区別します。 雇用継続、社長の引継ぎ期間、キーマンの処遇、取引先への説明時期、設備投資の扱いも、担当と未決条件を分けて協議します。
ご相談で整理した確認事項
不動産の有無だけで価格を説明せず、事業の収益と工場を使い続ける条件を切り分けます。どの案でも操業できると決めつけず、設備・顧客・従業員への影響を確認します。
製造業M&A総合センターでは、譲渡企業様、つまり譲渡企業側からは着手金、中間金、月額報酬、成功報酬を含めて手数料をいただかない方針で相談を受けています。まだ売却を決めていない段階でも、工場・設備・従業員・取引先を守るために、どのような準備が必要かを確認できます。
