本記事は、当社に実際に寄せられたM&A・事業承継のご相談をもとに、相談者や企業を特定できないよう、内容の一部を加工・再構成して掲載しています。相談時の課題や検討内容をご紹介するものであり、個別案件の成約や同様の結果を保証するものではありません。
小ロット化粧品を受託製造するOEM工場のM&A・事業承継について寄せられたご相談です。
目次
化粧品OEMの処方と製造条件を、開示範囲ごとに整理する
処方・原料・製造許可に関する引継ぎの確認事項を整理したご相談です。顧客別の処方、製造記録、原料の調達条件を対応づけ、秘密情報と事業継続に必要な確認事項を分けます。
検討資料と、それぞれの確認事項
| 資料 | 確認する内容 |
|---|---|
| 処方管理と顧客別売上 | 対象製品、処方の保管・利用条件、顧客との確認事項を整理する |
| 原料仕入と在庫 | 調達先、ロット、在庫と今後の製造予定を対応づける |
| 製造記録と品質資料 | 小ロットごとの条件、記録の担当、品質確認の流れを示す |
| 許可証と手続の確認表 | 現在の名義・範囲・期限を記録し、承継方法に応じた確認先と未確認事項を残す |
候補先との比較と、未決の条件
ヘルスケア関連企業を候補として考えます。処方や原料をどこまで開示できるかを確認し、相手が続ける製造機能と現在の工場に残す役割を整理します。
既存OEM先への説明順序と事業継続を希望条件に置きます。顧客ごとの説明先と時期、製造の継続条件、許可に関する確認を分け、自動的に引き継げるとは扱いません。
引継ぎ担当と、残しておく未確認事項
処方の閲覧権限、原料発注、製造記録の作成、品質確認を担当別に引き継ぎます。秘密保持契約と顧客との条件を踏まえ、候補先へ渡す資料の範囲を段階ごとに決めます。 雇用継続、社長の引継ぎ期間、キーマンの処遇、取引先への説明時期、設備投資の扱いも、担当と未決条件を分けて協議します。
ご相談で整理した確認事項
処方管理は、秘密保持と品質保証の両方から確認する課題です。処方ファイルの受渡しだけで事業の継続が整ったと考えず、利用条件と現場の運用を確認します。
製造業M&A総合センターでは、譲渡企業様、つまり譲渡企業側からは着手金、中間金、月額報酬、成功報酬を含めて手数料をいただかない方針で相談を受けています。まだ売却を決めていない段階でも、工場・設備・従業員・取引先を守るために、どのような準備が必要かを確認できます。
