本記事は、当社に実際に寄せられたM&A・事業承継のご相談をもとに、相談者や企業を特定できないよう、内容の一部を加工・再構成して掲載しています。相談時の課題や検討内容をご紹介するものであり、個別案件の成約や同様の結果を保証するものではありません。
地域ブランド商品のOEM製造を行う食品工場のM&A・事業承継について寄せられたご相談です。
衛生管理とレシピの引継ぎを資料で確認する
衛生管理とレシピ管理の引継ぎに不安があるというご相談です。HACCP記録を保管しているかだけでなく、誰が記録を確認し、問題があるときにどう対応しているかを整理します。OEM商品の配合や製造条件は、顧客との取決めと、工場内で使える範囲を区別して確認します。
検討資料と、それぞれの確認事項
| 資料 | 確認する内容 |
|---|---|
| HACCP記録と対応履歴 | 記録、確認担当、不具合があった際の対応をひも付ける |
| レシピ管理資料 | 配合・製造条件の管理者、利用範囲、変更履歴を確認する |
| 商品別原価表 | 材料費や製造工数を分け、現在の受注条件と照合する |
| 販路別売上と製造予定 | 既存商品の受注と、別商品の製造を検討できる時間帯・工程を区別する |
候補先との比較と、未決の条件
食品メーカーを比較対象とします。地域ブランド商品のOEM供給を続ける案と、新商品の製造を検討する案を、設備・担当者・衛生管理の負担で比べます。製造余力は設備だけで判断せず、既存商品の生産予定と対応できる担当者を確認します。
既存販路を守ることと、新商品の製造余力を活用することを検討条件に置きます。顧客への供給、レシピの扱い、製造現場の担当者、雇用継続の希望について、候補先と合意が必要な項目を整理します。衛生記録があることによる評価額や成約の保証は示しません。
引継ぎ担当と、残しておく未確認事項
衛生管理の責任者、商品ごとの製造担当、顧客窓口が別の人なら、引継ぎの範囲も分けます。記録を渡した後に誰が確認を続けるか、レシピ変更の相談先を誰にするかを具体化し、未整理の記録や取決めは明記します。
ご相談で整理した確認事項
このご相談で整理する論点は、衛生記録・レシピ管理・原価・販路のつながりです。買い手が同じ商品を作り続ける際の確認事項と、新商品を検討する際の確認事項を分ける準備を考えます。
製造業M&A総合センターでは、譲渡企業様、つまり譲渡企業側からは着手金、中間金、月額報酬、成功報酬を含めて手数料をいただかない方針で相談を受けています。まだ売却を決めていない段階でも、工場・設備・従業員・取引先を守るために、どのような準備が必要かを確認できます。
